「あかりをつけましょ~♪」から始まる、ひな祭り定番ソングの『うれしいひな祭り』

僕も幼稚園の頃から何度も歌って馴染みのある歌となっています。

しかし、このうれしいひな祭りはただの童謡ではなく、間違いと感動が入り混じる意味深な歌だったのです!

子どもにはしっかりと伝えていきたいので、しっかりとした知識を持っておきたいですね。

というわけで、今回は『嬉しいひな祭り』の間違いと感動の秘話をご紹介したいと思います!

『うれしいひな祭り』サトウハチロー作詞・河村光陽作曲

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歌詞の表示については、著作権の問題で掲載することができませんが、「あかりをつけましょ~♪」から始まる、あの名曲のタイトルは『うれしいひな祭り』と言います。

もう幼稚園の頃から何度も何度も歌った名曲であり、国が定める100選にも選ばれている程です。

歌詞の内容としては、ひな祭りを楽しむ一人の女の子の様子が描かれています。

しかし、この歌詞には2つの間違いがあることをご存じでしょうか?

2番「お内裏様(だいりさま)とおひな様」

ここでは、お殿様とおひな様が2人並んでますよ~という意味なのですが、

お内裏様=お殿様ではありません!

お内裏様とは天皇、皇后のことを指していますので、この歌詞をそのまま解釈すると、雛人形の最上段には男1女2の何とも怪しい構図が完成してしまいます。

お内裏様については、ひな祭りの由来でも取り上げています。

⇒参考:ひな祭りは子供が作った行事だった!子供に教えたくなる素敵な由来を紹介!

これは作詞のサトウさんがうっかり間違えてしまったというのが有力のようです。

確かに雛人形は、特に江戸時代ではたくさんの雛人形が置かれるようになり、三人官女が5人並んでいたり、五人囃子が8人並ぶことも珍しくなかったようです。

ですが、さすがに夫婦である最上段は2人より増えるのはいろいろ問題ですよね…

3番「あかいお顔の 右大臣(うだいじん)」

雛人形に風格を出している左大臣と右大臣。

その名の通り、それぞれ左側と右側にいるのですが、よくよく見ると顔が赤いのは右大臣ではなく左大臣なのです!

これも作詞のサトウさんの勘違いで、本当はお内裏様から見た左大臣、右大臣となるのですが、サトウさん目線から見た右大臣としてしまったようです。

野球のレフトとライトなら打者から見た位置なのでわかりやすいですが、左大臣と右大臣は僕もちょっと勘違いしてしまいますね。

この2つの間違いはサトウさんも気づいたそうですが、修正が行われるよりも早く全国に広まってしまった為、修正ができなかったそうです。

晩年までサトウさんは『うれしいひな祭り』は好きになれなかったそうです。

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意味深な2番の「お嫁にいらした 姉様(ねえさま)」

まずはこの状況を正しく理解したい!

僕がこの歌詞について考えた時、正直申し上げると間違った解釈をしていました。

お嫁に来たってことはお兄さんが結婚したということになって、お兄さんのお嫁さんのことを姉様って呼んでるんだよね?

姉様ってすごく親しみをもってるように感じるんだけど、義理のお姉さんとよっぽど仲良くしてるんだなぁ。

こんな感じです。

しかしよくよく調べてみると、「いらした」とは「来た」ではなく「行った」という意味だそうです。

「いらした」は「いらっしゃった」が変化したものなのですが、「いらっしゃる」には「来る」と「行く」の両方の意味があるとのことです。

僕は解釈としては完全に間違ってたということですね…

よって、「お嫁にいらした姉様」とは「お嫁に行った姉様」ということになり、主人公の女の子の実のお姉さんということになります。

サトウさんの悲しい実話が歌詞に反映されている

実はサトウさん自身にもお姉さんがいて、とても仲良くしていたそうですが、結婚が決まった直後に亡くなってしまったそうです。

サトウさんは鎮魂の意味を込めて、歌の中ではお姉さんがお嫁に行けたようにしたと言われています。

ひな祭りは親が娘に愛情を注ぐ行事ですが、親だけではなく、姉弟にも愛情を感じる素敵な行事であることがわかりました。

改めて、うれしいひな祭りの内容を見てみましょう!

歌詞は載せられないので、歌詞の意味(僕の解釈ですが)を載せたいと思います。

1番

ぼんぼりに灯をつけ、桃の花を飾りましょう

五人ばやしが笛太鼓で演奏してくれています

今日は楽しいひな祭りです

2番

お殿様とおひな様がすまし顔で仲良く並んでいます

官女の白い顔は、お嫁に行った姉様によく似ています

3番

金の屏風にある灯が春の風で微かに揺れます

すこし白酒を飲んだみたいで、右大臣の顔が赤く染まっています

4番

ひな祭りの今日は私も着物を着て晴れ姿です。

今日は春になった3月のとても良い日で、

そしてなにより嬉しいひな祭りです。

いかがでしょうか?

いろいろな思いがある「うれしいひな祭り」は改めて聞いてみると何とも優しい歌であると実感できます。

確かに2ヵ所ほど間違いがありますが、だからといって名曲が色あせることはないと思います。

もしお子さんに意味を聞かれたら、その時はちゃんと修正してあげれば良いと思いますね。

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