子どもの食べ物の好き嫌いで悩むパパやママは全国にゴマンといると思います。

実際僕もそうでしたし、寧ろ何でも食べてくれる子は珍しいかと思います。

「全然野菜を食べてくれない」「食べるのは甘いチョコばっかり」といったママやパパからの声が聞こえてきそうですね。

しかし好き嫌いは悪いことではなく、成長を助けてくれるスパイスとも言えるのです。

一体どういうことなのでしょうか?

今回は食べ物の好き嫌いのメカニズム、そして好き嫌いが与える影響をご紹介したいと思います。

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忘れないで!好き嫌いは好きでやっているわけではない!

食べ物の好き嫌いって、子どものワガママの一部のように毛嫌いされ、ママやパパのストレスの原因になっているかと思います。

しかし実際のところ、好き嫌いは理性が働くワガママではなく、人間の本能に基づいた自然の行動です。

従って、子どもはやりたくて好き嫌いをやっているわけではありません。

ですから、間違ってもママやパパを困らせたり、怒らせたり、イライラさせようとして、好き嫌いをしているわけではないのです。

まず第一に、このことをご理解いただきたいと思います。

好き嫌いが人間の本能ってどういうこと?

「本能って言ったって、肥満の元になるお菓子ばかり食べて、栄養満点の野菜を食べないなんてワガママじゃないか」

こんな声が聞こえてきても仕方ないかなと思います。

しかし、好き嫌いは人間の本能で行われているのは確かです。

人間の味覚には、甘味、苦味、辛味、酸味、そしてうま味があるわけですが、どんな食べ物であっても、この5つのどれかに分類されます。

試しに鼻をつまんだ状態で、何か食べてみてください。

例えばチョコレートの場合、鼻をつまむとチョコの味はわかりませんが、何となく甘いのはわかります。

つまり生きていく上で、この5つの味に識別できるという能力は、生きていく上で必要だからです。

甘味は主に糖分を感じるので生きていく上で必要な食べ物であることを認識し、苦味や辛味は体に悪い毒と感じて摂取すべきではないと認識するわけですね。

この認識ができないと、簡単に体に害を及ぼすような毒を体内に入れてしまいますから、命に関わりますよね。

口から生きていく上で必要な栄養を摂取するのですから、その食べ物が危険かどうか判断することは必須条件だったはずです。

今は食べ物に困らない時代になりましたし、簡単に糖分を摂取することができるようになりました。

寧ろ摂取し過ぎて肥満になるくらいですからね。

赤ちゃんや乳児といった小さい子どもは、行動のほとんどは本能に基づくことが多いため、自然と苦い食べ物を避けて、甘い食べ物を好んでしまうのです。

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子どもの好き嫌いは、ママが決めていた!?

子どもの食べ物に対する味覚は、産まれてきてから口にすることで発生し、それが味覚を作っていく…そう思われていました。

しかし最近の研究で、子どもの味覚はママのお腹にいる頃、しかも3ヶ月ほどの胎児となれば、味は判別できるようになってくると言われています。

子どもがママのお腹にいる時、赤ちゃんはママが食べたものがへその緒を通じて摂取します。

この頃のママは食べても食べても足りない状況で、栄養が横取りされている時期です。

お腹にいる赤ちゃんはどんどん栄養を吸収できるのですが、羊水を通して味覚も一緒に覚えていきます。

つまり、ママが食べたものは全て「栄養として摂取して良いもの」とインプットされるわけですね。

どんなに苦かったりしても、ママがしっかりと野菜を食べていれば、特に違和感なく食べてくれる確率はアップすると言われています。

ママの食事が子どもには食の経験となっていくんですね。ママのお腹の中はすごいですね!

好き嫌いはいけないことなのか?

好き嫌いはどうしてもいけないことのように感じますが、実際のところはどうなのでしょうか。

確かにバランスの良い食事をとることは理想ですし、正直なところ大人でも難しいと思います。

寧ろ大人の方が好き嫌いを露骨に出して、毎日の食事を選んでいるようにも感じます。

まぁ根本的に大人はもう体は成熟しているため、そこまで高い栄養素は望んでいないという状況もあるから良いのですが。

そういう視点から見ると、やはり子どもはこれから体を作っていくので、バランスの良い食事が必要になってくるのは説得性があると思います。

しかし先述したように、好き嫌いは本能で起こっていることですから、頭ごなしに怒鳴ったところで好き嫌いが無くなるはずはありません。

ここで必要なのは、好き嫌いがあることではありません。

好き嫌いがあって、いざ嫌いなものが出てきてしまった時、どうするか?ってことです。

昔は給食で嫌いなものが出てくると、全部食べるまでずっと居残り!なんてことは良くありました。

僕もグリーンピースご飯が嫌いで、昼休み中ずっとグリーンピースご飯とにらめっこしていた記憶があります。

しかし、そのような対応は決して良くないと思います。

なぜならば、今でも僕がグリーンピースご飯が嫌いで食べられないように、無理やり食べさせたところで好きになったりしません。

だからと言って嫌いなら食べなくても良いと、そのままスルーさせるのもちょっと考えものかなと感じます。

なぜならば、食べることを拒否しただけでは根本的な解決にはならず、下手をすると食わず嫌いになってしまう恐れがあるからです。

もし心の底から好き嫌いをなくそうと思っているのであれば、『一口食べる勇気』を教えるしかないと僕は思っています。

『一口食べる勇気』がもたらす効果とは?

『一口食べる勇気』とは、苦手だと思っていること、イヤだと感じていることに対する挑戦状であります。

このブログを読んでくださっているママやパパならご賛同いただけるかと思いますが、世の中自分の好きなことだけをやっていては、絶対に成り立ちません。

寧ろ、自分がイヤだと感じながらも、そこに立ち向かっていることの方が良いかと思います。

そうなんです、長い人生で考えると、圧倒的に苦手だと思っていることや、イヤだと感じていることと戦っていかなければいけません。

「そんな先のこと、今からやらなくても」と思われるかもしれませんが、僕ら親が願っていることは、将来は自立して、自分の力で歩いて行けるようになってほしいことだと思います。

だからこそ、まずは手始めに、給食で出るであろう好き嫌いに立ち向かう勇気を教えるのです。

最初の一口が大変ですが、もし最初の一口をクリアすることができたら、全力で誉めてあげてください。

思いっきりハグしてあげてください!

貴方のお子さんは、また一歩大人に近づいたのですから。

困難に立ち向かう熱い心を身に着けることができたなんて、最高に誇らしいではありませんか。

もしかすると、その一口を機に好き嫌いが解消されるかもしれませんし、好き嫌いが無くなれば更なる新しい世界が繰り広げられていきます。

是非、困難に立ち向かう勇気を教えてあげて欲しいなと思います!

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