冬が終わり温かくなってくるとお彼岸の季節になりますね。
でもよく考えてみると、秋にもお彼岸があります。
お彼岸にはお墓参りをする風習がありますが、そもそもお彼岸って一体何なのでしょうか?
もやっとしているお彼岸を、子どもにもちゃんと説明できるくらいに詳しくご紹介したいと思います。
これでお彼岸はパキッと解決しますよ!
目次
そもそもお彼岸って一体何なのか?
お彼岸とは、純分の日、または秋分の日の前後3日間の計7日間の期間を指します。
お彼岸は1日ではなく1週間あるわけですね。
さしづめ「春分ウィーク」「秋分ウィーク」と言ったところでしょうか。
そもそも春分の日では、生命が誕生する季節であることから、自然を讃えてあらゆる生物を慈しむ日です。
そして秋分の日は、お盆が終わったこともあって、祖先を敬い、亡くなった人を偲ぶ日となっています。
2016年は、春分の日は3月20日、秋分の日は9月22日でした。
従って、春のお彼岸は3月17日~23日、秋のお彼岸は9月19日~9月25日となりました。
2017年となると、春分の日は3月20日と同じですが、秋分の日は9月23日と1日ずれます。
よって、2017年の秋のお彼岸は9月20日~26日となりますので、注意してくださいね。
お彼岸は仏教の考え方が由来
仏教によれば、お彼岸とは先祖たちがいる世界のことを言い、僕たち生物がいる世界のことは此岸(しがん)と言うようです。
太陽は東から出てきて西へ沈むわけですが、この動きが生の誕生と終わりを示しているとされてきました。
東は始まりであることから生命が誕生する此岸、東から西へ移動するのは生命が寿命を全うする様を表し、そして西、つまり生命が終わって彼岸へ沈んでいく。
このように日の動きが生命の動きに例えられてきたわけですね。
昼と夜が同じ長さとなる春分の日と秋分の日は、太陽が真東から真西へ移動する日でもあります。
従って、此岸と彼岸を最も強く結ぶ日とされて、彼岸に先祖を供養することになったのです。
生命が太陽に例えられるということは、それだけ生命は尊いものであり、2つとない存在ということを裏付けているように感じますね。
昼と夜の時間が同じであるのは、前後数日も続く(厳密には続きませんが)こと、そして無理なくご先祖様を供養することができるように、前後3日を入れて7日間から成るようになったのです。
お彼岸にやることはお墓参りだけ?
お彼岸にやることは、お墓参りが一般的となります。
近くにお墓がない場合は、お彼岸にだけ供養することになるため、雨風に晒されていることもあって、随分汚れているかと思います。
お墓は彼岸と此岸を結ぶシンボルでもありますから、まずはお墓をしっかりと掃除して、お花を取り替えたりしてくださいね。
僕が小さい頃、お彼岸になると家族総出でお墓参りに行きましたが、おじいちゃんがお酒好きだったため、いつも父がビールをお墓にかけていました。
もしかすると墓石にビールをかけるのは良くないかもしれませんが、「親父が嬉しそうに呑んでいるよ」という父の言葉を聞いて、今父とおじいちゃんが会話してるんだなと感じました。
ですから、お彼岸の意味を知った時も違和感ありましたし、お墓が彼岸と此岸を結んでいるというのも納得できました。
自分のお子さんに教える時は、ちゃんとお墓におじいちゃんやおばあちゃんがいるということを教えてあげると、お墓参りの意味もわかりやすくなるのではないかなと思いますね。
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供え物と言えば『ぼたもち』と『おはぎ』!どんな違いがある?
お墓参りでは、墓前で花を取り替えると同時にお供え物も添えると思います。
その時に備えるのはぼたもちですか?おはぎですか?
実はぼたもちとおはぎの違いは、季節によって異なるだけで、どちらも同じものです。
ぼたもちは漢字で書くと「牡丹餅」、つまり牡丹を指しています。
牡丹は春の花ですから、春のお彼岸でお供えします。
一方、おはぎは漢字で書くと「御萩」、つまり萩を指しています。
萩は秋の花となりますので、秋のお彼岸でお供えするのです。
どちらも同じ材料であり、炊いたもち米を潰して丸め、あんこやきな粉で包みます。
主流はあんこですかね。
強いて違いがあるとすれば、ぼたもちはおはぎよりも大きい点でしょうか。
これは牡丹の花が大きいためであり、どちらも同じおまんじゅうなのです。
ぼたもちやおはぎで使われるあんこ、どうして小豆を使うのか?
小豆を使うのはあんこを作るためですが、そもそも小豆というのは、日本では縁起の良い食べ物として重宝されています。
小豆は色が赤いことから、魔除けとして使われることが多いのです。
赤色を魔除けとして使うのは、実は日本の行事ではほとんどで、節分やひなまつりでも赤色は登場します。
彩が鮮やかであるため、色合いを良くするために使うこともありますが、根本的には魔除けの意味合いが込められているのです。
小豆はあんこだけでなく、おめでたい時に炊く赤飯でも大活躍しますので、お米同様に主食でありながらお菓子でもあったわけですね。
昔は今の様に沖縄は知られていませんでしたから、砂糖は簡単に入手できない貴重品でした。
自分にとって大事なものを使ってぼたもちやおはぎを作り、それをご先祖様にお供えするわけですから、それだけでご先祖様を尊い存在であると考えていることは伝わると思います。
お彼岸でお墓参りする際は、子どもにも意味を教えてあげて、子どもの成長や元気な姿をご先祖様に見てもらいたいものですね。
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