春になると、ディズニーランドのイベント告知のCMで名前を聞くのが「イースター」という言葉です。
あまり生活に馴染みがないのですが、実はクリスマスと同じくらい、いやクリスマス以上の大事な日とされている日なのです。
今回はイースターの意味や、イースターが行われるようになった由来、そしてどうして日本で全然流行らないのかをご紹介していきたいと思います!
目次
そもそもイースターって何なの?
日本ではほとんど馴染みがないため、カラフルな卵が出てくるイースターエッグの名前は知っていても、そもそもイースターが一体何なのかご存知ない人がほとんどだと思います。
僕も以前までは全然知りませんでしたからね…メジャーでないことは間違いないでしょう。
しかしイースターとはクリスマスと同じでキリスト教における行事であり、なんとクリスマスよりも重要な行事という位置づけなのです。
クリスマスとは、キリストが生まれた日として、キリスト誕生を記念したお祭りです。
そしてイースターとは、キリストの死後、復活したことに対する復活を記念したお祭りなのです。
キリストはいろいろな奇跡を起こして、人々を驚かせていましたが、その中で一番の奇跡がこの死んだ後の復活だったのです。
十字架に張り付けられて死んだキリストですが、その3日後に見事に復活を果たしました。
マリアの子どもとして人間として生涯を閉じたのですが、神として復活したらしいです。
しかもこの復活が、キリストが死ぬ前から予言されていたことで、余計に奇跡としての価値を高めたと言われています。
イースターの語源とは?
イースターの語源は、現在のヨーロッパのドイツ周辺にあったと言われているアングロサクソンという地方における、春の女神『EOSTRE(イオストレ)』から来ていると言われています。
つまり、イースターとはキリスト復活のお祭りであると同時に、冬が終わって春が訪れたことを祝う日であったことがわかります。
冬が退き春が来たということは、即ち太陽の力が強まったということにもなります。
その太陽は東から現れることから、英語で東とは『EAST』になったと言われています。
東の『EAST』が春の女神の名前から来ていると考えると、なかなか感慨深いものがありますよね。
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イースターはいつなの?
キリストが生まれた日とされるクリスマスは12月25日、イブは12月24日と決まっています。
しかしイースターは毎年日にちが変わってしまい、かつ最大で1ヶ月ほどズレる可能性があるため、イースターの月ですら確定しないのです。
イースターの日にちの決め方は、『春分の日の後に訪れる、最初の満月から数えて最初の日曜日』となっています。
春分の日はほぼ毎年固定できるものの、最初の満月というのがネックですね。
そして満月の次の日曜日ですから、ここでも日にちはズレてしまいます。
毎年変わらないのは、イースターが日曜日であることだけですね。
ちなみにイースターとはキリスト教のお祝いですから、当然ですが世界中でお祝いされます。
従って同じ日じゃないと困るので、春分の日は3月21日と固定、そして最初の満月はメトン暦で算出することで、どの地域や国であっても同じ日になるようになっています。
ちなみに春分の日は、実は世界規模で考えると、1日ズレが生じる恐れがあるので、統一した日になっています。
そして満月を決めるメトン暦ですが、メトン暦は太陰太陽暦で持ち入れられた考え方ですが、今は太陽暦になっているのでちょっと変わってきますね。
ディズニーランドのパレードのように、ある程度の期間が確保されていれば、1カ月くらいズレていても問題なさそうですが、お祝いの日をちゃんと設定して、世界中でお祝いしたいですよね。
ちなみに日本の場合、イースターの日は3月22日~4月25日のどこかになります。
この1ヶ月に収まっていればと思うかもしれませんが、2016年は3月27日、2017年は4月16日、2018年は4月1日がイースターの日となり、見事毎年バラバラになっちゃうのが特徴なのです。
イースターにもイブがある?
クリスマスには前日にクリスマスイブがありますが、イースターには更にスケールの大きいイブが存在します。
イースターの場合は『レント』と呼ばれているのですが、なんとイースターが始まる前の40日間と長期間となっています。
『レント』とは、キリスト復活に備える期間となっており、この期間は動物性の食品(肉、バター、卵など)は避けて質素な生活を心がけないといけませんでした。
他のお祝い事も行わないようにしていたらしいので、カウントダウンの準備のようなイメージでしょうか。
その代わり、レントの間我慢した分だけ、当日となるイースターの日には、ドッカーンと豪華にお祝いしたと言います。
どうしてイースターは日本に定着しないのか?
キリスト教において、クリスマスは比較的新しい行事であり、一番最初にできた行事はイースターでした。
しかし日本で流行ったのはクリスマスであり、今となっては1年で最も日本が盛り上がるイベントの一つとなっています。
それではどうしてイースターは日本で流行らないのでしょうか?
僕は大きく2つの原因があると思っています。
イースターが日本で流行らない原因:明確な日に設定されていない
従来記念日といったお祝いをする日とは、しっかりと何月何日なのか決まっています。
しかしイースターは日曜日しか共通点がなく、しかも毎年全然違う日がイースターとなってしまい、目的となる日が設定できないというのが一因であると考えます。
確かに最近人気となってきたハロウィンも、10月31日という記念日が設定されています。
日本の場合、『当日までお祝い』という風潮があるので、『いつまで盛り上がっても良いのか?』という情報が欲しいんだろうなと思います。
だってクリスマス12月25日当日の夜に、デパートの特設コーナーはお正月に変わってますからね…
あれだけ盛り上がっていたのに、肝心の当日に次のイベントの準備をやってしまうのは日本っだけなのでは?と思ってしまうんですよね…
イースターが日本で流行らない原因:復活祭という点がしっくりこない
キリストが生まれた日としてクリスマスが存在するのは、誕生日を祝う行事ですから疑問がありませんが、イースターがキリストが復活した日だから!と言われても、あまりピンと来ない人は僕だけではないはずです。
日本はいろいろな宗教の良いところどりをしてお祭りを楽しむ種族であるため、あまり語源にはこだわっていない節があります。
しかし語源があまりにもふわっとしていると、すんなり受け入れられないのが難しいところです。
子どもに語源を伝えたりしようとした時、まずは大人語源に納得し、理解していないといけませんからね。
よって、一体イースターがどういう日であるのか?という問いに対して、なかなかキリストが復活したというのは意味が難しいので、そこは『春の訪れをお祝いする行事』と説明すれば良いように感じます。
あまり難しくは考えずに、素直に春の女神の話をすることで、子どもは十分納得してくれると思うのです。
もしもっと詳細を知りたいということになれば、その時はキリストが復活して神になった話をしてあげられば良いのかなと思います。
イースターも楽しいイベントとしてお祝いしていこう!
幸いにもイースターは必ず日曜日にお祝いを行いますので、ほとんどの場合は祝日となります。
3~4月は季節の変わり目であると当時に、学校や幼稚園においては終わりと始まりの変わり目でもあります。
新しい1年が始まるという意味もあるでしょうから、イースターをお祝いすることは、実は素晴らしいことなのでは?と思います。
2017年のイースターは4月16日だと言われていますので、イースターのお祝いを家族で行うのも楽しいと思いますね。
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