節分と聞くと、カレンダーの2月3日にすぐ○を付けてしまいそうになりますが、実は節分は2月3日に固定されているわけではないのです。

今のところ、大半は節分は2月3日となっているため、特に問題はないものの、節分がなぜ2月3日に固定されていないかを知ることは、日本の暦の不思議に触れる良い機会となります!

一体どういうことなのか、早速見ていきましょう!

現代の節分は昔の暦で言う正月!だから2月3日と思いがちだが…

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俗に言う節分は、昔の暦で言うとお正月のことを言います。

従って、節分は2月3日だがスタンダードなのですが、実は年によって2月3日でない日もあります。

結論から申し上げましょう。

しばらくは2月3日と思っててOK

1984年までは節分は2月4日、1985年から2020年は節分は2月3日、2021年のみ2月2日、2022年以降は再び2月3日となります。

節分とはイベントの名称ではなく、あくまで新春の前日、つまり大みそかのことを言います。

そのため、都合が悪いからと言って節分の日をコロコロ変えるわけにはいかないのです。

では、一体どうして節分の日にちが2日だったり3日だったりするのか?

節分の日にちが一定とならない理由をまとめてみました。

節分が年によってズレるのは、地軸が傾いているから!?

節分とは新春、つまり立春の前日となるため、立春の日にちが決まると節分が決まります。

この立春とは昔から伝わっている、春夏秋冬をさらに細かくした季節の名前となります。

細かくした季節の数は24あるため、24の季節という意味で『24節気』と呼ばれます。

この24節気を決めるための手法として「定記法」を用いているのですが、これが節分の日にちがたまにズレてしまう原因となっているのです。

「定記法」を詳しく解説!

定記法とは、太陽の通り道である「黄道」を24分割して「24節気」を作る方法です。

地球は1年で太陽の周りを1周するため、地球から見ると、太陽が1年で地球の周りを1周しているように見えます。

太陽は常に一定の速度で地球の周りを回るので、どの節気も同じ期間になるはずです。

しかし地軸が傾いているため、夏至ごろになると移動速度が少し早く、逆に冬至ごろになると移動速度が長くなります。

このズレにより、それぞれの節気の長さが±1日程度でズレを発生させ、全ての節気が年によってズレるというわけです。

よって立春が2月3日~5日ごろに迎えることとなるため、その前日の大みそかである節分が2月2日~4日になるわけですね。

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これを機に、24節気のこと、勉強してみましょう

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24節気は昔の季節だと思われがちですが、実はそうではありません。

立春、立夏、立秋、立冬といった春夏秋冬の始まりを示すのも24節気ですし、春分、秋分といった祝日になっている日だって24節気です。

24節気は、立春、雨水、啓蟄、春分、清明、穀雨、立夏、小満、芒種、夏至、小暑、大暑、立秋、処暑、白露、秋分、寒露、霜降、立冬、小雪、大雪、夏至、小寒、大寒の順番でやってきます。

それでは1つずつ簡単に紹介していきましょう!

  • 立春:2月3日頃。春と言いながら、まだまだ寒さのピークとなる。
  • 雨水:2月19日頃。雪氷が溶けてきて、雨水になるという意味。
  • 啓蟄:3月6日頃。地が温まってきて、虫から穴が出てくるという意味。
  • 春分:3月20日頃。昼と夜の時間が全く同じになる。
  • 清明:4月5日頃。すべてが明るく見え、花が咲き乱れるという意味。
  • 穀雨:4月22日頃。穀物を育てる田畑の準備が整い、春雨が降ってくる頃という意味。
  • 立夏:5月7日頃。夏が始まる日です。
  • 小満:5月21日頃。草木がある程度の大きさに育つ頃という意味。
  • 芒種:6月6日頃。芒(しのぎ)とは稲の殻にある突起の事で、種をまく頃という意味です。
  • 夏至:6月21日頃:1年で最も昼が長い日となっています。
  • 小暑:7月7日頃:暑さが本格的になる頃。小暑~大暑が暑中見舞いの期間らしい。
  • 大暑:7月23日頃:気温は上がり続け、改正が続く。非常に熱い。
  • 立秋:8月7日頃:秋の始まりで、トンボが登場するなど秋らしい景色が出てきました。
  • 処暑:8月23日頃:暑さはピークを迎え、弱っていく頃。
  • 白露:9月6日頃:露ができ始める頃です。しかし現代では馴染みが無いです。
  • 秋分:9月21日頃:昼と夜の長さが同じです。
  • 寒露:10月7日頃:露が凍り始める頃です。
  • 霜降:10月22日頃:霜が降ってくる頃だが、「しもふり」とは呼びません。
  • 立冬:立秋と同じく、冬の気配が出てくる季節です。
  • 小雪:雪が降り始めるころです。
  • 大雪:雪がたくさん降ってくる頃であり、熊が冬眠を始めます。
  • 冬至:1年で最も昼が短くなるため、あまり効果ないように感じます。
  • 小寒:1年で最も寒くなる時期の前半。小寒~大寒で寒中見舞いを出す。
  • 大寒:1年で最も寒さが厳しくなる。

素朴な疑問~どうして新春なのに寒さがピークなのか?

寒さがピークとなるタイミングで新春を迎えるのは、一体なぜなのでしょうか。

理由としては、実は「24節気」の考え方は中国から伝わったのですが、それをそのまま真似てしまったのが要因です。

中国の場合は内陸であるため、立春のタイミングで気温が上がり続けるのです。

しかし日本は内陸ではなく、海に囲まれているため、寒さのピークがズレてやってくるので、新春と春が来たにもかかわらず寒いわけです。

昔の暦では、春は1月~3月、夏は4月~6月、秋は7月~9月、冬は10~12月となっています。

「春」とは、あったかい季節などではなく、1年の始まりの季節と考えているのでしょうね。

昔は何でもかんでも中国の真似をしていたため、いろいろとおかしくなってしまっているところがあると思います。

しかし、この真似をすることが大国の技術を吸収し、そこからアレンジを加えていったので、あながち悪いことではないのかなと思いますね。

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