秋から外気が冷たくなり、乾燥してくると流行が始まるインフルエンザ。

今年も例外なくインフルエンザが流行する兆しを見せています。

毎年皆が予防しようとするのに、どうしてインフルエンザは流行してしまうのでしょうか?

感染力が強いと言われるインフルエンザウイルスですが、感染力が強い理由がわかれば、対策もできます。

今回は、気を付けるべき感染力が強い3つの理由をご紹介していきます!

今年も猛威をふるうインフルエンザウイルス!

もう毎年のことになりますが、冬になるとインフルエンザウイルスが暴れまわるようになります。

インフルエンザウイルスは、自分だけでは増殖ができず、主にヒトの体内に侵入しなければ繁栄できません。

ですから、インフルエンザが体内に侵入さえしなければ、インフルエンザが流行することはないのです。

しかし、そこまでわかっていながら、毎年流行するのがインフルエンザの恐ろしいところです。

感染力が強く、重症化してしまう恐れがあるインフルエンザウイルス。

どうして感染力が強いのか?理由を突き止め、対策を講じていきたいと思います!

感染力が強い理由①:感染期間と自覚期間が一致しないことによる油断

インフルエンザウイルスが体内に侵入し感染しても、すぐに発症(病気の症状が出ることです)するわけではありません。

およそ1~3日潜伏し、その後に初めて体に高熱や咳、くしゃみといった異常を引き起こします。

潜伏している間は、感染しているのに感染している自覚がないため、この間に周囲にウイルスを知らず知らずの間にまき散らしてしまうのです。

もし潜伏することなく、すぐに体が異常を察知して発症するのであれば、感染する前にマスクをしたり、外出を控えるといった対策ができるのですが、それもできません。

異変に気付くのは咳やくしゃみが先ですが、自覚するのは高熱が出た時がメインとなるので、前兆である咳やくしゃみで周囲を感染させてしまうのです。

インフルエンザウイルスに感染し、潜伏して発症するまでの体内での変化を以下にまとめましたので、是非参考にして頂ければと思います。

⇒参考:【インフルエンザ】潜伏期間でもうつるのはなぜ?メカニズムがわかれば症状軽くできる!

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自覚なく感染させてしまうのは、潜伏してる時だけではありません。

発症してから3日ほど経つと治癒の方向に向かっていくのですが、体は元気になっているのに、まだ体内にウイルスが残っているため、まだ感染力を持っている状態となってしまいます。

元気になったからといって外出したりすると、咳やくしゃみが症状として残っていると周囲に感染させるウイルスをばらまいてしまうのです。

熱が下がってから3日程度は、まだ感染させてしまうので安静しておくことが大事です。

従って、自覚している期間よりも感染させる期間が長いことが、感染力が強いと言われる1つの理由なのです。

これは一種の『油断』と呼んでも良いかもしれませんね。

対策を講じる!

  • 咳やくしゃみなど、異変を察知したら、まずはマスクなどで早い対処を行う
  • 高熱が下がってもウイルスは体内に残っているため、外出するなど油断はしない

感染力が強い理由②:発症しないと検査キットが使えない

どこの病院にもおいてあるインフルエンザウイルスの感染を調べる検査キットですが、なんと発症しないと正しい判断ができません。

発症しているということは、既に潜伏期間を終えているわけですから、潜伏期間中は完全に野放しになってしまうのです。

しかも本格的に発症しないといけないため、既に38℃以上熱が出ているケースが多く、感染している本人も辛いという状況に。

まだ本格化していない状態ではインフルエンザウイルスに感染していることが判断できないため、翌日にまた行かなければ行けなくなることもしばしば。

また、もし感染しないとしても、病院には既に感染している患者さんが多くいるため、病院に行ったことによって感染してしまう危険性もあります。

ただ最近は『分析装置』という、感染の初期段階でもインフルエンザの感染を調べる装置があります。

詳しくは、検査方法について以下に情報をまとめましたので、そちらを参考にして頂ければと思います。

⇒参考:インフルエンザの検査キットは痛い?費用は?自分で購入できる?疑問を完全解決!

対策を講じる!

  • 感染しているかどうかは病院で検査するしかないが、ちゃんとマスクをして防備をする
  • できれば1回の来院で判断したいので、高熱が出てから検査に行くこと

感染力が強い理由③:インフルエンザウイルスは突然変異をする

インフルエンザウイルスが増殖するのは、自分の分身を作ることで行われます。

言わばコピーを作り続けることで繁殖していくのですが、わざとかはわかりませんが、インフルエンザウイルスはコピー能力が低いのです。

コピー能力が低いと言うことは、繁殖能力が低いかと思いきや、逆に新型のウイルスを発生させてしまうという悪いことが起こってしまうのです。

生物学は突然変異は当たり前とされていますが、人間が引き起こす突然変異の1000倍以上の確率でインフルエンザウイルスは突然変異を引き起こしてしまうため、毎年のように異なるウイルスが生まれてしまうのです。

予防接種とは、弱体化させたウイルスを接種することによって、抗体を作って免疫力を上昇させます。

しかし、新型のウイルスは別物となってしまうので、既存のウイルスの抗体では太刀打ちができないのです。

インフルエンザの予防接種が効かないと言われてしまう1つの理由に、この突然変異が挙げられますが、いつでも新型というわけではないので、予防接種自体は有効であると考えられています。

インフルエンザのワクチンについては、以下に情報をまとめてみましたので、参考にして頂ければと思います。

⇒参考:インフルエンザのワクチンに効果はある?ここで白黒つけようじゃないか!

対策を講じる!

  • 新型のウイルスには太刀打ちすることはできないが、既存のウイルスには太刀打ちできるので、予防接種はちゃんと打っておく
  • 少しでも体内への侵入を防ぐため、やはりマスクは欠かせない

まるで人間をあざ笑うかのようなウイルス、それがインフルエンザ

感情を持っているか定かではありませんが、インフルエンザウイルスは実に人間がやって欲しくないような性能を持っている敵です。

世界的に流行し、毎年多くの死者を出している恐ろしいウイルスとなっています。

正しい知識を持ち、少しでもインフルエンザに感染しないよう、特に子どもやお年寄りには注意して、家族みんなで予防を心がけたいですね!

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